リピート系FX自動売買ツールにおける逸失利益

リピート系FX自動売買ツールでは一定のレンジの中で取引を行います。
例えば、100円~110円の10円幅、95円~115円の20円幅の中でポジションを持ちます。ただ当然、為替がそのレンジの中で収まるとは限りません。想定したレンジを下抜けすれば、含み損の拡大というリスクが生じます。

一方、レンジを上抜けした場合は、ポジションを持たないだけで実害は発生しません。
例えば、注文値幅が100銭でレンジが100円~110円だった場合、為替が110円から109円に下がるとポジションを持ち、さらに108円に下がると次のポジションを持ちます。

そして、為替が109円に上がると108円のポジションが利益を取って決済され、110円になると109円のポジションが決済されます。
そのまま、為替が110円の高値レンジを超えると、買いのポジションが無くなるため、含み損も利益も無くなります。つまり、1本のポジションも持っていないことになります。

為替がレンジ幅を上抜けした場合、損失が無いと同時に利益を取れない「逸失利益」が生じます。逸失利益への対応には以下の3つがあります。

1.何もしない。

FXにおける為替相場は7割以上がレンジ相場を形成しており、上昇した為替は必ず下降してきます。従って、為替がレンジ内に戻ってくるのを単に待つというのも、一つの方策です。新たに資金を用立てる必要もありません。

2.新たにポジションを持つ。

為替の上昇が見込まれるのなら、追加で買いポジションを持つということも考えられます。為替が一方向に伸びて行く相場をトレンド相場と言いますが、FXではごくまれなため、トレンド相場を追いかけるのは危険が伴います。トレンドを追いかけ過ぎると、高値での買いポジションを持つ可能性があります。そんな時に為替が反転下落すると、高値でのポジションがいつまでも決済できない「くそポジション」になってしまいます。

3.レンジの移動を行う。

景気動向や政治情勢などで、為替のレンジに変化の出ることがあります。例えば、今まで100円から110円の間での値動きが、110円から120円の間に移動します。チャートを確認した上で、レンジ相場に変化が想定されるのであれば、レンジの価格帯を変更する対策が必要になります。

なお、安全策としては、従来のレンジ幅を拡大する手段もありますが、その場合は新たに資金を追加しなければなりません。同じ資金額でレンジ幅を広げると、注文の値幅を広げなくてはならず、利益を取りづらくなります。

4.売りの注文を出す。

レンジを上抜けした場合は為替が元に戻ることを想定して、買いではなく、売りの注文を出す方法があります。つまり、為替が上昇している時に売りポジションを持ち、為替が下降したら利益を取って決済します。当然、その分の追加資金が必要です。

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